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<!doctype html><html lang=en><head><meta charset=utf-8><meta name=description content="このページでは私がU22プログラミングコンテスト2022の最終審査回で発表したプレゼンについて準備するときに考えたことを紹介しますこのプレゼンは大臣賞を取れた1つの要因だと思っているので今後もしプレゼンをする機会があれば参考にしてみて下さい
実際のプレゼンの様子は YouTubeで公開されていますよければご覧ください
背景 U22プログラミングコンテストとは毎年開催されている作品応募型のプログラミングコンテストで40年以上の歴史があります期限(8/31)までに作品を完成させ応募することでエントリーすることができますがU22の名前の通り22歳以下の人しか参加できません
応募された作品は総勢20名程度の審査員に選考されこの選考を突破した16作品の製作者だけが最終審査会に参加できます審査員の一覧には東京大学の名誉教授やIT企業の役員の方々が並んでおりまた応募総数は毎年300を上回っているため最終審査会へ参加することは非常に難しいです
最終審査会では参加者が1人ずつ制作した作品について10分程度の発表を対面で審査員に向けて行います2022年の場合は一般向けにニコ生配信もされており同接は1万人程度でした
全員の発表が終わると審査員によって各16作品が審査され経済産業省大臣賞局長賞やスポンサーの企業賞などが応募者に授与されますここで私は経済産業省大臣賞副賞50万円とPCAクラウド賞副賞M2 Macbook Proをいただきました余談ですが実は2020年にも参加しておりその時は経済産業省の商務情報政策局長賞副賞5万円を頂きました金額が微妙
このページでは,そんな大臣賞をとれるようなプレゼンを作るときに考えたことを紹介します.
スライドを作る前に・・・ 勝利条件を決める まずは,スライドを作る前に,最終審査会に参加して得たい結果,満たすべき条件である勝利条件を決めました.勝利条件というとゲームのように聞こえますが,実際のゲームのように明確なルールがあれば自分が取るべき最善手を見つけやすくなります.だからこそ,このステップではルールを明確に決定し,発表そのものをゲームとして捉えられるようにしました.
ここでは勝利条件を「大臣賞を取る」に定めました2020年の最終審査会に無策で挑んで微妙な結果を取ってしまったのが悔しかったというのが理由です
戦略を考える 次に,発表の方向性,言い換えれば戦略を決めました.勝利条件を満たすためには,受賞者の決定権がある審査員の方々に,何らかの影響を与えなければなりません.物理的,金銭的なものを除けば,私が審査員に与えられる影響は精神的なものだけです.そのためこのステップでは,審査員の記憶,感情に発表を通してどのような影響を与えるかを決定しました.
結論として,戦略を「ほかのどの発表よりも,自分の発表を審査員全員の記憶に残す(いい意味で)」に定めました.以下ではその経緯を説明します.
ターゲットの調査 戦略を決定するにはターゲット,つまり審査員の方々について,よく知る必要があります.特に,どのような専門知識を持っているのか,何に興味があるのかという情報は非常に重要です.いくら高度で技術的な話をしたところで,相手に理解されなければ,相手に興味を持たれなければ,ただただ貴重な発表時間を失うだけだからです."><meta property="og:title" content="大臣賞を取れるプレゼンの作り方"><meta property="og:description" content="このページでは私がU22プログラミングコンテスト2022の最終審査回で発表したプレゼンについて準備するときに考えたことを紹介しますこのプレゼンは大臣賞を取れた1つの要因だと思っているので今後もしプレゼンをする機会があれば参考にしてみて下さい
実際のプレゼンの様子は YouTubeで公開されていますよければご覧ください
背景 U22プログラミングコンテストとは毎年開催されている作品応募型のプログラミングコンテストで40年以上の歴史があります期限(8/31)までに作品を完成させ応募することでエントリーすることができますがU22の名前の通り22歳以下の人しか参加できません
応募された作品は総勢20名程度の審査員に選考されこの選考を突破した16作品の製作者だけが最終審査会に参加できます審査員の一覧には東京大学の名誉教授やIT企業の役員の方々が並んでおりまた応募総数は毎年300を上回っているため最終審査会へ参加することは非常に難しいです
最終審査会では参加者が1人ずつ制作した作品について10分程度の発表を対面で審査員に向けて行います2022年の場合は一般向けにニコ生配信もされており同接は1万人程度でした
全員の発表が終わると審査員によって各16作品が審査され経済産業省大臣賞局長賞やスポンサーの企業賞などが応募者に授与されますここで私は経済産業省大臣賞副賞50万円とPCAクラウド賞副賞M2 Macbook Proをいただきました余談ですが実は2020年にも参加しておりその時は経済産業省の商務情報政策局長賞副賞5万円を頂きました金額が微妙
このページでは,そんな大臣賞をとれるようなプレゼンを作るときに考えたことを紹介します.
スライドを作る前に・・・ 勝利条件を決める まずは,スライドを作る前に,最終審査会に参加して得たい結果,満たすべき条件である勝利条件を決めました.勝利条件というとゲームのように聞こえますが,実際のゲームのように明確なルールがあれば自分が取るべき最善手を見つけやすくなります.だからこそ,このステップではルールを明確に決定し,発表そのものをゲームとして捉えられるようにしました.
ここでは勝利条件を「大臣賞を取る」に定めました2020年の最終審査会に無策で挑んで微妙な結果を取ってしまったのが悔しかったというのが理由です
戦略を考える 次に,発表の方向性,言い換えれば戦略を決めました.勝利条件を満たすためには,受賞者の決定権がある審査員の方々に,何らかの影響を与えなければなりません.物理的,金銭的なものを除けば,私が審査員に与えられる影響は精神的なものだけです.そのためこのステップでは,審査員の記憶,感情に発表を通してどのような影響を与えるかを決定しました.
結論として,戦略を「ほかのどの発表よりも,自分の発表を審査員全員の記憶に残す(いい意味で)」に定めました.以下ではその経緯を説明します.
ターゲットの調査 戦略を決定するにはターゲット,つまり審査員の方々について,よく知る必要があります.特に,どのような専門知識を持っているのか,何に興味があるのかという情報は非常に重要です.いくら高度で技術的な話をしたところで,相手に理解されなければ,相手に興味を持たれなければ,ただただ貴重な発表時間を失うだけだからです."><meta property="og:type" content="website"><meta property="og:image" content="https://ar.falsy.cat/icon.png"><meta property="og:url" content="https://ar.falsy.cat/note/essay/effective-presentation/"><meta property="og:width" content="200"><meta property="og:height" content="200"><meta name=twitter:card content="summary"><meta name=twitter:title content="大臣賞を取れるプレゼンの作り方"><meta name=twitter:description content="このページでは私がU22プログラミングコンテスト2022の最終審査回で発表したプレゼンについて準備するときに考えたことを紹介しますこのプレゼンは大臣賞を取れた1つの要因だと思っているので今後もしプレゼンをする機会があれば参考にしてみて下さい
実際のプレゼンの様子は YouTubeで公開されていますよければご覧ください
背景 U22プログラミングコンテストとは毎年開催されている作品応募型のプログラミングコンテストで40年以上の歴史があります期限(8/31)までに作品を完成させ応募することでエントリーすることができますがU22の名前の通り22歳以下の人しか参加できません
応募された作品は総勢20名程度の審査員に選考されこの選考を突破した16作品の製作者だけが最終審査会に参加できます審査員の一覧には東京大学の名誉教授やIT企業の役員の方々が並んでおりまた応募総数は毎年300を上回っているため最終審査会へ参加することは非常に難しいです
最終審査会では参加者が1人ずつ制作した作品について10分程度の発表を対面で審査員に向けて行います2022年の場合は一般向けにニコ生配信もされており同接は1万人程度でした
全員の発表が終わると審査員によって各16作品が審査され経済産業省大臣賞局長賞やスポンサーの企業賞などが応募者に授与されますここで私は経済産業省大臣賞副賞50万円とPCAクラウド賞副賞M2 Macbook Proをいただきました余談ですが実は2020年にも参加しておりその時は経済産業省の商務情報政策局長賞副賞5万円を頂きました金額が微妙
このページでは,そんな大臣賞をとれるようなプレゼンを作るときに考えたことを紹介します.
スライドを作る前に・・・ 勝利条件を決める まずは,スライドを作る前に,最終審査会に参加して得たい結果,満たすべき条件である勝利条件を決めました.勝利条件というとゲームのように聞こえますが,実際のゲームのように明確なルールがあれば自分が取るべき最善手を見つけやすくなります.だからこそ,このステップではルールを明確に決定し,発表そのものをゲームとして捉えられるようにしました.
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ターゲットの調査 戦略を決定するにはターゲット,つまり審査員の方々について,よく知る必要があります.特に,どのような専門知識を持っているのか,何に興味があるのかという情報は非常に重要です.いくら高度で技術的な話をしたところで,相手に理解されなければ,相手に興味を持たれなければ,ただただ貴重な発表時間を失うだけだからです."><meta name=twitter:image content="https://ar.falsy.cat/icon.png"><title>大臣賞を取れるプレゼンの作り方</title><meta name=viewport content="width=device-width,initial-scale=1"><link rel="shortcut icon" type=image/png href=https://ar.falsy.cat//icon.png><link href=https://ar.falsy.cat/styles.80333fa2099c0bee674efa435fde378c.min.css rel=stylesheet><link href=https://ar.falsy.cat/styles/_light_syntax.86a48a52faebeaaf42158b72922b1c90.min.css rel=stylesheet id=theme-link><script src=https://ar.falsy.cat/js/darkmode.557cde7fcc3511a3d7ca8545ecd46d77.min.js></script>
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Jun 26, 2023</p><ul class=tags><li><a href=https://ar.falsy.cat/tags/note/>Note</a></li><li><a href=https://ar.falsy.cat/tags/essay/>Essay</a></li></ul><aside class=mainTOC><details><summary>Table of Contents</summary><nav id=TableOfContents><ol><li><a href=#背景>背景</a></li><li><a href=#スライドを作る前に>スライドを作る前に・・・</a><ol><li><a href=#勝利条件を決める>勝利条件を決める</a></li><li><a href=#戦略を考える>戦略を考える</a></li><li><a href=#戦術を考える>戦術を考える</a></li><li><a href=#作戦を考える>作戦を考える</a></li></ol></li><li><a href=#スライドを作る>スライドを作る</a></li><li><a href=#発表をする本番>発表をする(本番)</a></li><li><a href=#参加した感想>参加した感想</a></li></ol></nav></details></aside><p>このページでは私がU22プログラミングコンテスト2022の最終審査回で発表したプレゼンについて準備するときに考えたことを紹介しますこのプレゼンは大臣賞を取れた1つの要因だと思っているので今後もしプレゼンをする機会があれば参考にしてみて下さい</p><p>実際のプレゼンの様子は
<a href=https://youtu.be/Br0RlSKFaCE rel=noopener>YouTube</a>で公開されています.よければご覧ください.</p><a href=#背景><h2 id=背景><span class=hanchor arialabel=Anchor># </span>背景</h2></a><p>U22プログラミングコンテストとは毎年開催されている作品応募型のプログラミングコンテストで40年以上の歴史があります期限(8/31)までに作品を完成させ応募することでエントリーすることができますがU22の名前の通り22歳以下の人しか参加できません</p><p>応募された作品は総勢20名程度の審査員に選考されこの選考を突破した16作品の製作者だけが最終審査会に参加できます審査員の一覧には東京大学の名誉教授やIT企業の役員の方々が並んでおりまた応募総数は毎年300を上回っているため最終審査会へ参加することは非常に難しいです</p><p>最終審査会では参加者が1人ずつ制作した作品について10分程度の発表を対面で審査員に向けて行います2022年の場合は一般向けにニコ生配信もされており同接は1万人程度でした</p><p>全員の発表が終わると審査員によって各16作品が審査され経済産業省大臣賞局長賞やスポンサーの企業賞などが応募者に授与されますここで私は経済産業省大臣賞副賞50万円とPCAクラウド賞副賞M2 Macbook Proをいただきました余談ですが実は2020年にも参加しておりその時は経済産業省の商務情報政策局長賞副賞5万円を頂きました<del>金額が微妙</del></p><p>このページでは,そんな大臣賞をとれるようなプレゼンを作るときに考えたことを紹介します.</p><a href=#スライドを作る前に><h2 id=スライドを作る前に><span class=hanchor arialabel=Anchor># </span>スライドを作る前に・・・</h2></a><a href=#勝利条件を決める><h3 id=勝利条件を決める><span class=hanchor arialabel=Anchor># </span>勝利条件を決める</h3></a><p>まずは,スライドを作る前に,最終審査会に参加して得たい結果,満たすべき条件である勝利条件を決めました.勝利条件というとゲームのように聞こえますが,実際のゲームのように明確なルールがあれば自分が取るべき最善手を見つけやすくなります.だからこそ,このステップではルールを明確に決定し,発表そのものをゲームとして捉えられるようにしました.</p><p>ここでは勝利条件を「大臣賞を取る」に定めました2020年の最終審査会に無策で挑んで微妙な結果を取ってしまったのが悔しかったというのが理由です</p><a href=#戦略を考える><h3 id=戦略を考える><span class=hanchor arialabel=Anchor># </span>戦略を考える</h3></a><p>次に,発表の方向性,言い換えれば戦略を決めました.勝利条件を満たすためには,受賞者の決定権がある審査員の方々に,何らかの影響を与えなければなりません.物理的,金銭的なものを除けば,私が審査員に与えられる影響は精神的なものだけです.そのためこのステップでは,審査員の記憶,感情に発表を通してどのような影響を与えるかを決定しました.</p><p>結論として,戦略を「ほかのどの発表よりも,自分の発表を審査員全員の記憶に残す(いい意味で)」に定めました.以下ではその経緯を説明します.</p><a href=#ターゲットの調査><h4 id=ターゲットの調査><span class=hanchor arialabel=Anchor># </span>ターゲットの調査</h4></a><p>戦略を決定するにはターゲット,つまり審査員の方々について,よく知る必要があります.特に,どのような専門知識を持っているのか,何に興味があるのかという情報は非常に重要です.いくら高度で技術的な話をしたところで,相手に理解されなければ,相手に興味を持たれなければ,ただただ貴重な発表時間を失うだけだからです.</p><p>実際に審査委員について調査した結果,次のことが判明しました.</p><ul><li>構成員の属性は幅広い文系理系事務職技術職教授CTOなど<ul><li>企業所属の人が多め</li></ul></li><li>審査委員長は東京大学の名誉教授</li></ul><p>この調査結果から,効果的な発表の条件は次のように絞られます.</p><ul><li>企業所属の人に対して,社会における実用性,利益の可能性を提示できる</li><li>技術職の人に対して,技術的実用性,技術的工夫を提示できる</li><li>教授などの研究職の人に対して,数学的美を提示できる</li><li>文系,事務職の人に対して,実際的な応用例を提示できる</li></ul><p>以上の条件より戦略レベルで発表の話題を絞ることは難しいことがわかりますこれら4つの条件を全て満たすような1つの話題は存在するのかもしれませんが存在があやふやなものを探すことに時間を割きたくありません</p><a href=#そもそも評価対象は作品である><h4 id=そもそも評価対象は作品である><span class=hanchor arialabel=Anchor># </span>そもそも評価対象は作品である</h4></a><p>最終審査会において何を審査するのかといえば,それは発表ではなく作品です.スライドを作ろうとしているこの時点で作品はすでに審査員に提出しているため,作品自体の価値や評価を大幅に増加させることは難しいです.(最終審査会直前までのブラッシュアップは可能)</p><p>つまり,戦略の条件としては,作品単体が審査員に与える影響を増幅できるものである必要があります.</p><a href=#審査員の立場になってみる><h4 id=審査員の立場になってみる><span class=hanchor arialabel=Anchor># </span>審査員の立場になってみる</h4></a><p>効果的な影響を審査員に与えるためには,審査員の立場になって戦略を考えることが必要です.私の発表の直前に,審査員は何を期待するでしょうか.発表を通じて,この期待に応えたり,あるいは裏切ったりすることで審査員への影響はより強くなります.また,発表直後から審査結果の決定までの時間も無視できません.私はこの時間に審査員に干渉することはできませんが,他の作品の発表が審査員に影響を与え得るからです.</p><p>ところで,あなたは,複数人の発表を聞き,評価するような発表会に参加したことがあるでしょうか.おそらく多くの人が学生時代に経験していることだと思います.そして発表会の終了後に全ての発表を覚えていられた人はかなり稀なのではないでしょうか.</p><p>戦略を「審査員全員の記憶に残す」に定めた理由は,最終審査時の審査員も同様に一部の発表しか覚えていない可能性が高く,より多くの審査員のその一部に含まれることで,勝利条件を満たす確率が高くなると考えたからです.もちろん審査員も審査のために全ての発表のメモを取るとは思いますが,もしあなたが審査員だった場合に,メモには残っているけれど記憶には残っていない発表を高く評価するでしょうか.</p><a href=#戦術を考える><h3 id=戦術を考える><span class=hanchor arialabel=Anchor># </span>戦術を考える</h3></a><p>戦術は言うなれば小細工です.戦術を組み合わせて作戦を立案します.</p><p>今回の場合戦略は「いい意味で記憶に残す」ですからここでは何かを相手の記憶に強く焼き付けられるような小細工を3つ紹介します特に脳についての研究をしていたわけでもないので全部個人的な経験から学んだものです全人類に効くかは知りませんが実際に大臣賞という結果を残しています</p><a href=#発表内容を普遍的なアンカーに関連させる><h4 id=発表内容を普遍的なアンカーに関連させる><span class=hanchor arialabel=Anchor># </span>発表内容を普遍的なアンカーに関連させる</h4></a><p>アンカーとは何かの行為の後に最初に思い浮かべる事柄です例えば鎌倉幕府の創設年を聞かれた時に「いいくに作ろう鎌倉幕府→1192」という連想をした場合「いいくに作ろう鎌倉幕府」という言葉がアンカーですちなみにこの場合「鎌倉幕府の創設年を聞く」はアンカーを想起させるための行為でありトリガーと呼ばれます神経言語プログラミングで使われている言葉らしい</p><p>事前にアンカーを1つに定め伝えたい内容をそのアンカーに関連させることで発表内容を不特定多数の記憶に残しやすくなりますはっきりとしたアンカーを定めなかった場合聞き手が発表内容を思い出すというトリガーに対するアンカーは聞く人によって異なり必然的にアンカーから連想されるものもあやふやで十人十色に変化しますそのためどうでもいいことを覚えられてしまったり本当に覚えてほしいことを覚えてもらえなかったりする可能性が高くなります</p><p>アンカーは発表内容に関係している必要はなく,誰もが知っている事柄である方が良いです.猫と量子力学は無関係ですが,シュレディンガーの猫という言葉は多くの人に覚えられています.これは猫が良いアンカーになっているのではないでしょうか.</p><a href=#忘れた頃に繰り返す><h4 id=忘れた頃に繰り返す><span class=hanchor arialabel=Anchor># </span>忘れた頃に繰り返す</h4></a><p>あの忘却曲線を提唱したエビ🦐ングハウスさんに依れば,忘れた頃に復習をすれば記憶定着率を上げられます.エビ🦐ングハウスさんの実験とは時間スケールも記憶する対象も違いますが,何回も同じことを繰り返せば脳は勝手に覚えてくれるというのは,誰しも経験から理解できるはずです.</p><a href=#音声思考型には言葉イメージ思考型には視覚><h4 id=音声思考型には言葉イメージ思考型には視覚><span class=hanchor arialabel=Anchor># </span>音声思考型には言葉,イメージ思考型には視覚</h4></a><p>脳内の独り言で思考するタイプ(音声思考型)の人には言葉による情報が,イメージで思考するタイプ(イメージ思考型)の人には視覚による情報が理解されやすいらしいです.理系は大体音声思考型のため(偏見),専門的な話は文字や口頭で,それ以外の話はスライド上の画像を使うことが有効です.</p><a href=#作戦を考える><h3 id=作戦を考える><span class=hanchor arialabel=Anchor># </span>作戦を考える</h3></a><p>戦術が列挙できたらそられを取捨選択し組み合わせて作戦を練ります実際の発表内容の計画は大まかに次の図のようになりました本番の発表は9分ぐらいでしたが流れと時間配分は大体計画通りでしたこの作戦のいくつかのポイントを説明します</p><p><img src=https://ar.falsy.cat//note/essay/effective-presentation/plan.png width=auto alt></p><a href=#情報に合わせた表現方法の選択繰り返し><h4 id=情報に合わせた表現方法の選択繰り返し><span class=hanchor arialabel=Anchor># </span>情報に合わせた表現方法の選択+繰り返し</h4></a><p>最初のポイントは開発コンセプトを言葉で利用例を映像で簡潔に表現する点ですNf7の開発コンセプト自体は理解に専門性が必要なためこのコンセプトを伝える対象は技術者です一方でNf7を使って作れるアウトプット自体は音声画像映像データが主ですので利用例は技術者でなくても理解ができます音声思考型の多そうな技術者に伝えたい情報は文字を使ってその他の人に伝えたい情報は視覚を使って伝えることでより大きい影響を与えることを狙います</p><p>また開発コンセプトについては時間をあけて同じ話題を2回登場させることで記憶への定着を図ります</p><a href=#利用例で猫をアンカーにする繰り返し><h4 id=利用例で猫をアンカーにする繰り返し><span class=hanchor arialabel=Anchor># </span>利用例で猫をアンカーにする+繰り返し</h4></a><p>次のポイントは利用例の紹介の中で猫をアンカーにすることですNf7で作れるアウトプットの例として虹色に光る猫や大量の猫を描画することで猫の印象を強烈に植え付けますこれにより最も重要な問い「この作品は何ができるのか」に対するアンサーをアンカーに結びつけることができます駄洒落じゃないよ</p><p>またこのアンカー植え付けも1回目と2回目の利用例紹介のどちらともで行うことでアンカーの効果をより高めています動画をご覧いただいた方にはわかるかもしれないですが2回目に至っては盛大な振りまでしているので私がいかにこのアンカーが重要だと考えていたかがわかるかと思います</p><a href=#話題の専門性に波を持たせる><h4 id=話題の専門性に波を持たせる><span class=hanchor arialabel=Anchor># </span>話題の専門性に波を持たせる</h4></a><p>最後の注目すべきポイントは,話題の専門性を上げた後は必ずすぐに下げるということです.施した工夫や技術力をアピールするためにはどうしても技術的な話をする必要がありますが,その話の直後には必ず,専門性を下げるような話題を持ってきます.誰一人として聞き手を取り残さないための作戦です.</p><p>さらに専門性を一気に0に下げることでギャップによるある種の感動を作り出します理解できない話をされると誰しもストレスを感じますが理解できた瞬間には喜びや達成感が得られますなんかすごそうなことばかり言っている頭の良さそうな人が急に「りんごたべたい」とか言い出したら印象に残るのではないでしょうかこのギャップを意図的に作り出すのです</p><a href=#スライドを作る><h2 id=スライドを作る><span class=hanchor arialabel=Anchor># </span>スライドを作る</h2></a><p>正直ここではあまり工夫をしていないですが強いて言うならば「simple is best」を心がけました背景は白文字は黒アニメーションは無し元映像クリエーター自称としてアドバイスをするならばセンスに自信がないならば白と黒だけで画面を作った方がいいと思いますあとMSゴシックやめろ</p><a href=#発表をする本番><h2 id=発表をする本番><span class=hanchor arialabel=Anchor># </span>発表をする(本番)</h2></a><p>動画では思いっきりPC画面見ながら話してますが当時試験期間真っ最中だったために練習時間が取れなかったのが原因です詰まったり吃ったりするぐらいなら原稿見て話したほうが伝わるだろうと考えている派なのでガン見しましたただしページ切り替えなどで間を取る時はできるだけ聞き手を見るようにはしました</p><a href=#参加した感想><h2 id=参加した感想><span class=hanchor arialabel=Anchor># </span>参加した感想</h2></a><p>戦略,戦術,作戦を立てて本番に臨み,計画通りの発表ができたと思っています.この計画が功を奏したのかは「神のみぞ知る」ですが,勝利条件は達成できたためそこはどうでもいいことです.ここまでこの長い文章を読んでいただきありがとうございました.</p><p>ちなみに,抽象的な戦術(tactics)の列挙とそれらの融合による作戦立案の手法は,チェスでの経験をもとにしています.みんなもチェスやろう.</p><div class=content-list><h2>Related Notes</h2><ul class=section-ul><li class=section-li><div class=section><p class=meta>Apr 23, 2023</p><div class=desc><h3><a href=https://ar.falsy.cat/note/word-play/two-lolita-devils-and-chess-board/ class=internal-link data-src=/note/word-play/two-lolita-devils-and-chess-board/>2人の幼女と悪魔とチェス盤</a></h3></div><div class=spacer></div><ul class=tags><li><a href=https://ar.falsy.cat/tags/note/>Note</a></li><li><a href=https://ar.falsy.cat/tags/word-play/>Word-Play</a></li></ul></div></li><li class=section-li><div class=section><p class=meta>Jun 21, 2023</p><div class=desc><h3><a href=https://ar.falsy.cat/note/info-tech/install-archlinux/ class=internal-link data-src=/note/info-tech/install-archlinux/>ArchLinuxのインストール</a></h3></div><div class=spacer></div><ul class=tags><li><a href=https://ar.falsy.cat/tags/note/>Note</a></li><li><a href=https://ar.falsy.cat/tags/info-tech/>Info-Tech</a></li><li><a href=https://ar.falsy.cat/tags/linux/>Linux</a></li><li><a href=https://ar.falsy.cat/tags/howto/>Howto</a></li></ul></div></li><li class=section-li><div class=section><p class=meta>Jun 29, 2023</p><div class=desc><h3><a href=https://ar.falsy.cat/note/info-tech/install-flutter-on-archlinux/ class=internal-link data-src=/note/info-tech/install-flutter-on-archlinux/>ArchLinuxへflutterをインストール</a></h3></div><div class=spacer></div><ul class=tags><li><a href=https://ar.falsy.cat/tags/note/>Note</a></li><li><a href=https://ar.falsy.cat/tags/info-tech/>Info-Tech</a></li><li><a href=https://ar.falsy.cat/tags/development/>Development</a></li><li><a href=https://ar.falsy.cat/tags/howto/>Howto</a></li></ul></div></li></ul></div></article><hr><div class=page-end id=footer><div class=backlinks-container><h3>Backlinks</h3><ul class=backlinks><li>No backlinks found</li></ul></div><div><script src=https://cdn.jsdelivr.net/npm/d3@6.7.0/dist/d3.min.js integrity="sha256-+7jaYCp29O1JusNWHaYtgUn6EhuP0VaFuswhNV06MyI=" crossorigin=anonymous></script><h3>Interactive Graph</h3><div id=graph-container></div><style>:root{--g-node:var(--secondary);--g-node-active:var(--primary);--g-node-inactive:var(--visited);--g-link:var(--outlinegray);--g-link-active:#5a7282}</style><script src=https://ar.falsy.cat/js/graph.6579af7b10c818dbd2ca038702db0224.js></script></div></div><div id=contact_buttons><footer><p>Made by falsycat using <a 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